CONFLEX マニュアル

配座クラスター解析キーワード

キーワード オプション 説明
CLUSTER 単連結アルゴリズムを用いた配座クラスタリングを実行する。使用する際は、キーワード“CONFLEX”を同時に指定すること。
CCLUS_DISTANCE= 配座間距離に用いる指標を指定する。
TORSION 二面角のRMSD
ATOM 重ね合わせ(superimpose)を行った後の座標
CCLUS_REFALL=

配座間距離を定義する原子やねじれ角のタイプを指定する。

(“CCLUS_DISTANCE=TORSION”指定時)

TORSION 全ての二面角
COMPAR 配座の比較に用いた二面角
PHIPSI ペプチドのφ/ψ角(ペプチドのみ)

配座間距離を定義する原子やねじれ角のタイプを指定する。

(“CCLUS_DISTANCE=ATOM”指定時)

ALPHA ペプチドのα炭素原子全て(ペプチドのみ)
HEAVY 重原子全て
NOHYD 水素原子を除いた全原子
CCLUS_IREF=

I

(I,J)

配座間距離を求める際の参照原子、あるいは参照するねじれ角の中央の結合の番号を指定する。
CCLUS_XREF=

I

(I,J)

配座間距離を求める際に取り除く参照原子、あるいは参照するねじれ角の中央の結合の番号を指定する。
CCLUS_LIMIT=

f.ff

AUTO

クラスタリングする際の配座間距離の閾値を指定する。
CCLUS_LIMIT_MAX= f.ff クラスタリングする際の閾値の最大値
CCLUS_EGFUNC= クラスタリングした配座をエネルギー順に並べる。
STERIC 立体エネルギーの順
FREE Gibbs自由エネルギーの順
CCLUS_MAXCONF= n クラスタリングを行う配座数の最大値を指定する。

UV/Vis/CD スペクトルおよびPPP/SCF-MO関連キーワード

キーワード オプション 説明
UVCD UV/Vis/CDスペクトル計算を行う。
CDUV “UVCD”と同じ。
PIA_OPT= PPP/SCF-MOでは、全てのπ電子が自動的に含まれる。しかし、ペプチド結合などSCF計算の不安定性を引き起こすπ原子があるので、これらを取り除く。
NOPEP ペプチド結合(CONH)を除く。
NOATE カルボキシル基(COO)を除く。
PIA_DEL= I I番目のπ原子を除く。
SCF= SCF計算手法を選択する。
PPP 一般的なPPP/SCF-MO計算
VESCF Variable electronegativity計算(Allingerの手法)

PPP=

例:PPP=(VB,VG)

PPP計算の拡張
VB Variable beta法
VG Variable gamma法
NEWG New gamma法
SCF_ITER= N SCF繰り返し回数の最大値を設定する。
SCF_CONV= f.ff SCF収束の閾値を設定する。
PPPATOM= (I,J,Z,IP,G,H)

原子タイプJの原子と結合している原子タイプ(I I,JはMM2分子力場の原子タイプ)の原子に適用される、一中心項の計算に用いるパラメーター:

Z: 系に供給しているπ電子の数

IP: イオン化ポテンシャル

G: 一中心反発積分(γrr)

H: Hückel MO法におけるCoulomb積分

PPPBOND= (I,J,B,K,A_0,A_1)

原子タイプI-Jの結合に対するパラメーター:

B: コア共鳴積分(β)

K: Hückel MO法における共鳴積分

A_0, A_1: variable β法で使われるA0,A1パラメーター

PPPGAMM= (I,J,D_0,D_1)

原子タイプI-Jの結合に対するパラメーター:

D_0, D_1: variable γ法で使われるD0,D1パラメーター

CIS=

例:CIS=(10,10)

(Nomo,Numo) 一電子励起CI計算に用いる占有軌道(Nomo)および非占有軌道の数(Numo)を指定する。
CURVE_PLOT= (f1,f2,f3)

ガウス近似で求めたスペクトルの出力範囲と刻み幅を指定する。

f1: 始点の波数(cm-1)

f2: 終点の波数(cm-1)

f3: 刻み幅の波数(cm-1)

デフォルト:CURVE_PLOT=(10000.0,70000.0,200.0)
この場合、301点のスペクトル値が得られる。
CURVE_DSIGMA= f.ff

ガウス分布の標準偏差を指定する。

デフォルト:2000.0 cm-1

NMR解析関連キーワード

キーワード オプション 説明
NMR

NMR 3Jカップリング定数を計算する。

以下に示す「NMR_3J_ATYPE=」または「NMR_3J_NUNBER=」を指定した場合は、それぞれの計算式によりカップリング定数を計算する。これらのキーワードを指定しない場合は、Karplus-Imai式によるCsp3-Csp3結合周りの3JHHカップリング定数計算を行う。Karplus-Imai式の計算を行う際は、3JHHの全ての組み合わせは自動的に検出され計算される。

NMR_3J_ATYPE= (W,X,Y,Z)(A)(COS,P_ COS,m,B1,B2,...) (SIN,P_ SIN,n,C1,C2,...)

原子タイプW-X-Y-Zで構成される二面角周りのNMR 3JWZカップリング定数を求める式の定数を設定する。計算式は、

NMR 3J AType

であり、原子タイプと定数・係数は、括弧で区切って設定する。

例:原子タイプ1-6-1-5 (C-O-C-H) 周りについて、以下の式を適用する場合、

NMR 3J AType-2

設定キーワードは以下のようになる。

NMR_3J_ATYPE=(1,6,1,5)(1.0)(COS,15.0,2,2.0,3.0)(SIN,30.0,2,4.0,5.0)

以下のようにcos関数のみの式を適用する場合、

NMR 3J AType-3

設定キーワードは

NMR_3J_ATYPE=(1,6,1,5)(1.0)(COS,5.0,3,2.0,3.0,4.0)

となる。

NMR_3J_NUNBER= (I,J,K,L)(A)(COS,P_COS,m,B1,B2,...)(SIN,P_SIN,n,C1,C2,...)

原子番号I-J-K-L二面角周りのNMR 3JILカップリング定数を求める式の定数を設定する。計算式は、上記の原子タイプで指定した場合と同様で、原子タイプと定数・係数は、括弧で区切って設定する。

例:原子番号1-2-3-4について、以下の式を適用する場合、

NMR 3J Number-1

設定キーワードは以下のようになる。

NMR_3J_NUMBER=(1,2,3,4)(1.0)(COS,15.0,2,2.0,3.0)(SIN,30.0,2,4.0,5.0)

以下のcos関数のみの式を適用する場合、

NMR 3J Number-2

設定キーワードは

NMR_3J_NUMBER=(1,2,3,4)(1.0)(COS,5.0,3,2.0,3.0,4.0)

となる。

尚、指定したねじれの組み合わせが「NMR_3J_ATYPE=」で指定した原子タイプと重複した場合、このキーワードによる設定が優先される。

一般化ボルン(GB/SA)による溶媒効果解析関連キーワード

キーワード オプション 説明
GBSA GB/SA計算を行う。

GBSA_ANALYZER=

例:GBSA_ANALYZER=FREE

SINGLE

OPTIMZ

FREE

GB/SA計算に基づいた溶媒和エネルギー解析を行う。全てのオプションで、気相中の構造最適化を行った後GB/SA計算を行う。オプションにより、GB/SAで行う計算が一点計算(SINGLE)なのか構造最適化計算(OPTIMZあるいはFREE)なのかが決まる。溶媒和エネルギーは、気相中と溶媒中での全エネルギーの差(SINGLEおよびOPTIMZ)かあるいは気相中と溶媒中での自由エネルギーの差(FREE)で定義する。
GBSA_SOLVENT=

WATER

OCTANOL

溶媒を指定する。

デフォルト:WATER(水)

MOL_DIELEC= f.ff

分子の誘電率を指定する。

デフォルト:1.0

SA= NUM 溶媒和接触可能表面積を数値的に求める。
IGNORE 非静電項を計算しない。
NLR=

ON

OFF

Neighbor-List Reductionを実行する。

デフォルト:ON

INIT_GEOM= SAME 溶媒効果を取り入れた計算を行う際の初期構造を、入力と同じ構造にする。