製品&サービス Amber 旧バージョン

AMBER9の新機能Amber 9 は 2004年3月にリリースされた前バージョンのAmber 8 から、大幅な変更がなされています。主な違いは、以下のとおりです。


【 力場 】
新しい多くのタイプの力場が、利用できるようになりました。
  1. 既存の非分極性(ff99)と分極性(ff02)タンパク用力場が、更新されました。ペプチドとタンパク質の、ねじれ角パラメーターが改良されています。
  2. 新しい United-Atom(無極性の水素原子は含まない)力場。ff03の全原子力場に似た考え方で、開発されました。
  3. General Amber Force Field(gaff)が拡張されました。これにより、計算できる分子種の範囲が、特に共役系で拡がりました。
  4. RenとPonderによるAMOEBA分極性ポテンシャルがサポートされました。
  5. 化学反応の近似ポテンシャルを構築するのに使用できる、経験的な原子価結合モデルがサポートされました。
【QM/MM シミュレーション】
  • Amber 9 では、新しい大幅に改善された QM/MM 計算を提供します。これにより、通常のMDに加え、系の一部を量子力学計算(Quantum Mechanics, QM)で扱えます。 このQM/MM 機能は、気相・仮想溶媒中(GB)・周期境界条件(PME)シミュレーションに適用できます。システムのQM 部分のエネルギーと力は、MNDO, AM1, PM3, PM3/PDDG と言った半経験的手法により求められます。 以前のバージョンの QM/MMと比べると、精度・エネルギー保存・パフォーマンスが改善された物になっています。
  • さらに、気相あるいは溶媒をキャップした QM/MM シミュレーションでは、MNDO/d あるいは SCC-DFTB ハミルトニアンを利用できます。 数百原子からなる大きな量子力学領域を、分割統治型(divide-and-conquer)線形スケーリング法によりモデル化できます。また、半経験的波動関数から、化学シフトを計算できます。
【一般化ボルンモデル】
Amber 9 では、対分子体積補正を行う新しいモデルを提供します。これにより、分子面Poisson-Boltzmannや実際の溶媒を配置したモデルでの計算結果に対して、以前の Amber GB モデルよりも大幅に良い一致を見ます。

【最新のPoisson-Boltzmannの応用】
新しい非結合相互作用のルーチン・実際の溶媒を配置したモデルでの自由エネルギーシミュレーションから得られた新しく最適化された原子の空洞・静電ポテンシャルの改善された視覚化オプションなどが含まれます。 また、分散相互作用をあらわに扱う新しい非極性溶媒モデルが含まれています。これにより、実際の溶媒中でのシミュレーションで、非極性溶媒和自由エネルギーとの相関関係が大幅に向上します。

【Nudged elastic bandシミュレーション】
複雑な転換の遷移状態を見積もることができます。Self-guided Langevin dynamics法を、配座探索を加速するのに使用できます。

【経路積分分子動力学 】
原子核の動きを、ニュートンの力学方程式ではなく、量子動力学法を使用して平衡カノニカル分布をサンプリングできます。

【自由エネルギー】
Jarzynski等式を利用して、非平衡の"targeted" あるいは "pulling" シミュレーションから、自由エネルギーを予測できます。

【 レプリカ交換法 】
通常のレプリカ交換法の改良が行われています。さらに、実際の溶媒を配置する大きな系で必要な、レプリカの数の軽減をするための、ハイブリッド溶媒モデルを使用する方法がサポートされています。

【実行速度や並列環境での向上】
拡張された pmemd プログラムで全体的な整備を行い、実行速度や並列環境での効率が向上しております。また、一般化ボルン法(GB)も適用できるようになりました。

【NetCDFトラジェクトリーファイル】
sander, pmemed, ptrajで、バイナリーのNetCDFトラジェクトリーファイルがサポートされました。 書式付きのトラジェクトリーファイルに比べ、バイナリーのトラジェクトリーファイルはサイズが小さい上に数値の精度も高く読み書きもかなり速くなります。 NetCDFはコンピューターシステム間でのファイル可搬性にも優れます。このフォーマットは、VMD 1.8.4 でもサポートされております。



AMBER8の新機能 今回リリースされたAmber 8 では、以前のバージョンAmber7から重要な変更が加えられています。主要な違いを簡単にまとめますと、以下のようになります

【力場】
新しく、4種類の力場が追加されました。
  1. ff03:タンパク質を構成する全原子について、連続溶媒環境での量子計算を基に、再パラメーター化しました。
  2. gaff(General Amber Force Field):計算可能な分子の範囲を、特に共役系に関して拡張しました。
  3. glycam04:Rob Woodsのグループにより開発された、炭水化物用の新バージョンの力場です。
  4. 半経験的なハミルトニアン(AM1あるいはPM3)で計算したエネルギーと力を系の一部に使用して、QM/MM計算が行えます。
【Generalized Bornモデル】
Poisson-Boltzmannの結果に忠実な新しいパラメーター化を行い、実行速度も向上しています。新しく、LES(Locally-Enhance Sampling)法を使用して、定pHでのシミュレーションができるようになりました。 溶媒の摩擦効果をシミュレーションするために、Langevin dynamicsを使用できます。

【反応場モデル】
長距離静電効果の反応場(Poisson-Boltzmann)モデルを用い、球状の水の「殻」内に入っている酵素のような系で、非周期系シミュレーションを行えます。

【計算速度と並列化効率】
以前のバージョンに比べ、あらわに溶媒を置いた周期系の計算の、計算速度と並列化効率が大幅に向上しています。特に新しいpmemdコードが顕著です。
また、Generalized Bornシミュレーションも、特に大きな分子において、速くなっています。

【サンプリングと自由エネルギー計算】
レプリカ交換法(マルチカノニカル法)によるシミュレーションが可能になりました。平均力ポテンシャルと"thermodynamic integration"法による自由エネルギーシミュレーションの、改良された方法も利用できます。

【他のプログラムとの関係】
理化学研究所のMD-GRAPE (アクセラレータボード)を利用できます。
また、Istvan KolossvaryによるLMOD(low-mode)法を用いてドッキングとコンフォメーション解析を行えます。新しく、AMBERパッケージに半経験的量子計算プログラムと差分Poisson-Boltzmann計算プログラムが追加されました。

AMBER最新バージョンの新機能はこちら
AMBER日本語チュートリアル
    DNA:
    polyA-polyT Decamer
  1. 二重らせん DNA:polyA-polyTの設定
  2. 構造最適化と分子動力学計算(気相中)
  3. 構造最適化と分子動力学計算(仮想溶媒)
  4. 構造最適化と分子動力学計算(実溶媒中)
  5. 実例(A-DNA)
AMBER開発関係者
http://ambermd.org/

David A. Case
David A. Pearlman
James W. Caldwell
Thomas E. Cheatham III
Junmei Wang
Wilson S. Ross
Carlos Simmerling
Tom Darden
Kenneth M. Merz
Robert V. Stanton
Ailan Cheng
James J. Vincent
Mike Crowley
Vickie Tsui
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