AmberTools21の主な新機能(2021年4月)
  • 新規力場および更新
    • ReaxFF: 様々な化学的挙動をサポートする反応分子動力学用力場
    • OPC, OPC3水モデルに新しいイオンパラメーターを追加
    • 改良されたアミノ酸のパラメーターを追加
  • Hartree-FockおよびDFT電子構造計算のためのQuickパッケージ、GPU対応 QuickはQM/MMシミュレーション用のsanderに統合されています。
  • gcc10/gfortran10に対応しました。
  • cpptrajプログラムの新機能:
    • GISTにParticle Mesh Ewaldオプションを追加し、非結合エネルギー計算を高速化
    • permutedihedralsrandomizeionsコマンドのパフォーマンスを向上
    • CPPTRAJのconfigureで、必要に応じて外部ライブラリを自動的にダウンロードしてビルドすることができるようになりました。
    • デフォルトの乱数生成器を変更する機能を追加しました。新しいコマンド:random
    • nastructのアクションにsscalcキーワードを追加し、nastructにストランド内の連続した塩基間のパラメータを計算するようにしました。
    • flattenコマンドを追加しました。1つ以上の行列を、要素の和や平均によって1次元の配列に変換します。
    • 単位セルの取り扱いを大幅に変更しました。
    • gist, lie, pairdistアクションなどのバグを修正しました。
    • volmapの計算を2-3倍に高速化しました。参照:Improving the speed of volumetric density map generation via cubic spline interpolation.Journal of Molecular Graphics and Modelling, Volume 104, May 2021, 107832
    • densityアクションにrestrictキーワードを追加し、指定した軸の周りの特定の形状に計算を制限するようにしました。
    • nselectedoutキーワードをmaskアクションに追加し、選択された原子の総数をフレームごとに表示するようにしました。
    • 不連続な分子を扱えるようになりました。
    • CONECTレコードのPDBファイルへの出力をより適切に制御できるようになりました。
    • spamvolmapアクションの修正と改善。3Dグリッドの扱いを改善しました。
    • あるCOORDSセットの全部または一部を別のCOORDSセットに移植するための新しいコマンドgraftを追加しました。
    • parmtrajinコマンドでPDB内の代替原子位置をフィルタリングできるようになりました。
    • 新しいevalplateauコマンドを利用して、ある特性が「安定化」したかどうかを判断できます。A protocol for preparing explicitly solvated systems for stable molecular dynamics simulations., J. Chem. Phys. 153, 054123 (2020)に概説されている実溶媒シミュレーションの準備プロトコルの一部として使用されています。
    • makestructure, dssp, change, bondsの改良。
    • datasetコマンドにshiftキーワードを追加しました。このキーワードは特定の基準にマッチするデータにオフセットを適用するために使用できます。
    • datafilterコマンドがデータセットをその場で変更できるようになりました。
    • nastructアクションにnoframespacesキーワードを追加し、出力のフレーム間に空の行を印刷しないようにしました。
Amber20, AmberTools20の主な新機能(2020年5月)
  • Amber 20
    • ソフトコア・ポテンシャルを利用した自由エネルギー計算法の拡張
    • リザーバーおよびハイブリッドレプリカ交換法の追加
    • Gaussian Accelerated MDの "リガンド "と "ペプチド "バージョンを追加
    • MBXでのMB-polシミュレーションをサポートした外部力場ライブラリーへの新しいインターフェイス
    • NVLINKのサポート及び並列GPUシミュレーションの改良
  • AmberTools 20
    • 新規力場および力場の更新
      • タンパク質のためのFF19SB力場
      • 蛍光染料とリンカーのAmber-Dyesパラメーター
      • 粗視化シミュレーションのためのSIRAHモデル
      • gem.pmemdプログラムを使用した、AmoebaとGEMの分極力場
    • 湾曲した膜を作成するためのPACKMOL-Memgenプログラムの拡張
    • APBS、plumed、MBXなどの外部ライブラリへの接続
    • cmake でのビルド; python3への変更
    • cpptrajも多くの機能拡張が行われています。https://github.com/Amber-MD/cpptraj/wiki
AmberTools 19の主な新機能(2019年4月)
  • GPU対応pbsaソルバーのアップデート
  • 脂質二重膜の作成ツール:packmol_memgenの大幅なアップデート
  • Treecode解析法によるRISM3dの高速化
  • RISM3dの周期系のサポート
  • 複雑な遷移のFEW計算時の、より良い経路の探索
  • FEWの、pmemdのサポート
  • sanderで、定酸化還元ポテンシャルシミュレーションが可能に
  • sanderで、指向性のある圧力スケーリングのサポート
  • sanderのQM/MM計算でFireballが利用可能に
  • MoFTで、ラプラス解析を使用した水/イオン密度のボリューム解析が可能に
  • トラジェクトリー解析ツール:cpptrajの主な新機能:
    • energyコマンドで、PMEによるLennard-Jonesエネルギーの計算がサポートされました。
    • 一連の水素結合データをメモリーにキャッシュせずにディスクへキャッシュするようになりました。
    • gridコマンドで残基あるいは分子単位で解析できるようになりました。
    • rdf/radialコマンドで、残基あるいは分子単位で動径分布関数解析できるようになりました。
    • vectorコマンドで速度/力ベクトルを計算できるようになりました。
    • alignコマンドにマスクオプションが追加され、どの原子を動かすのか指定できるようになりました:move <mask>
    • makestructureコマンドのrefモードにおいて、対象構造で認識された全ての二面角タイプを使用できるようになりました。オプションでコンマで区切って二面角タイプリストを書くことによってphi/psi以外を指定できます: 'ref:<range>:<refname>[:<ref range>[:<dih types>]]'
    • changeコマンドに新しいキーワードが追加されました:
      • addbond <atom1> <atom2>:指定した場所の結合をトポロジーに追加します。combinecrdと合わせて利用します。
      • chainid of <mask> to <value>を使用して、マスク内の鎖ID指定した値に変更できます。
    • trajin, ensembleコマンドの<start> 引数に負の値を指定できるようになりました。その場合、スタートフレームは<stop>フレームの<start>フレーム前となります。
    • 入出力トラジェクトリーを指定する新しいコマンドラインオプションが追加されました:-ya および -xa
    • calcstateキーワードが拡張され、より柔軟な状態の設定や計算・入出力オプションが追加されました。
    • splitcoordsコマンドにより分子群を別のトラジェクトリーフレームに分割できるようになりました。
    • forループの変数に、ループタイプとしてカンマで区切った文字列リストを加えました。
    • 複数のCOORDSデータセットを連結するためのcatcrdコマンドが追加されました。
    • parallelanalysisコマンドにより、MPIの複数の各シングルプロセスに複数の解析を分散できるようになりました。
    • マトリックスデータからハウスドルフ距離を計算する機能が追加されました。
    • xtalsymmコマンドにより、対称性に関連性のあるシミュレーションのサブユニットを他のものに重ね合わせられます。
Amber18, AmberTools18の主な新機能(2018年4月)
  • Amber 18
    • GPU上での自由エネルギー計算
    • GPUでの12-6-4イオンポテンシャルのサポート
    • CPU並列計算における、シミュレーション空間の3次元ドメイン分割
    • PMEMDプログラムでNudged Elastic Band法計算が可能に(CPUと部分的にGPU)
    • 定酸化還元ポテンシャル計算(定pHシミュレーションの補完)
    • NVIDIAの最新のGPU VoltaおよびMaxwell, Pascalシリーズでの、大幅な計算速度の向上
    • 新しいpmemd.gemプログラムによる高度な力場のサポート(含AMOEBA)
  • AmberTools 18
    • GPU対応pbsaソルバーの、膜モデリングへの対応
    • 定pHシミュレーションのためのlambda-dynamics法
    • 脂質二重膜の作成ツール:packmol_memgen
    • sanderでの新しい「middle」積分法
    • CMakeツールを利用した、プログラムのビルド・ツール
    • トラジェクトリー解析ツール:cpptrajの主な新機能:
      • PMEシミュレーションのスナップショットからのエネルギーの抜き出し
      • ペアリストを求める機能などの高速化
      • スクリプト機能の強化
      • 詳細が以下の「CPPTRAJ wiki」で公開されています:
        https://github.com/Amber-MD/cpptraj/wiki
AmberTools17の主な新機能、改良点(2017年4月)
  • 力場のアップデート
    • 脂質用力場のアップデート:Lipid17
    • タンパク質用の「Force-Balance」力場:fb15
    • 新規の剛体3点水モデル:OPC3
    • 「mdgx」力場作成手順のアップデート
  • CUDAに対応したpbsaプログラム;PBモデルでの膜モデリングへの拡張
  • DFTBのmio-1-1・3ob-3-1パラメーターファイルがAmberと一緒に配布されるようになりました
  • sqmでのDFTB3のサポート
  • 自由エネルギーワークフロー:FEWのアップデート
  • トラジェクトリー解析を行うpytrajとのインターフェイスの拡張
  • トラジェクトリー解析を行うcpptrajプログラムの主な新機能、改良点
    • 「closest」と「watershell」コマンドのCUDA対応
    • トポロジー間の差異を検査する「comparetop」コマンドの追加
    • ウェーブレット解析:WAFEXの追加
    • SPAM法、「volmap」そしてGIST解析の高速化
    • 詳細が以下の「CPPTRAJ wiki」で公開されています:
      https://github.com/Amber-MD/cpptraj/wiki
Amber16, AmberTools16の主な新機能、改良点(2016年4月)
  • 準等方的圧力スケーリング(GPU)
  • Charmm VDW 力の切り替えをサポート(CPU, GPU)
  • NMR拘束のサポートを拡張およびR^6平均化をサポート(GPU)
  • Gaussian Accelerated Molecular Dynamicsの導入(CPU, GPU)
  • 外部電場の設定をサポート(CPU)
  • アンブレラ・サンプリングのサポートの拡張(GPU)
  • pH座標に沿ったレプリカ交換法において定pHシミュレーションをサポート(GPU)
  • 気相MD(igb=6)をサポート(CPU, GPU)
  • NVIDIAの最新のKepler, Maxwell, Pascal GPUをサポート、計算効率も大幅に向上(GPU)
  • General Amber Force Field (GAFF) の「GAFF2」への大幅な更新
  • 新しいタンパク質力場「ff15ipq」の追加
  • 単原子イオン用「12-6-4」ポテンシャルモデルのサポートの改善
  • 「LEaP」で使用する力場設定を行う「leaprc」ファイルの改良
  • 多数のsanderおよびcpptraj向けAPI:これにより、サードパーティ製のプログラムから、sanderやcpptrajの機能にアクセスできるようになります。一例として、AmberToolsに含まれる新しいトラジェクトリー解析ツール「pytraj」プログラムがあります。
  • Low-Mode (LMOD) コンフォメーション探索ルーチンの大幅な改善:4つの実例が「$AMBERHOME/AmberTools/examples/nab/lmod_*」に保存されています。
  • 系の構築と確認における作業の流れの改善
  • 周期境界条件バージョンの「3D-RISM」積分方程式のコードが実装
  • 分子動力学計算あるいは3D-RISMの計算結果から、「小角X線散乱(SAXS)」および「広角X線散乱(WAXS)」データが計算可能に
  • NMR拘束計算のために、新しく「NEF(NMR Exchange Format)」をサポート
  • GPUで外部電場の設定がサポート
  • Intelの「Knights Landing Xeon Phi」がサポート
  • NVIDIA Pascal GPUに対しての最適化
  • CUDA 8.0がサポート
  • トラジェクトリー解析を行うcpptrajプログラムの主な新機能、改良点
    • 並列化の改良:トラジェクトリー間並列化の導入、MPI/OpenMPのハイブリッド並列化
    • esander実行:sander APIとリンクし解析用にエネルギーを算出
    • 核酸構造解析を行う「nastruct」と移動拡散を計算する「diffusion」のアップデート
    • 詳細が以下の「CPPTRAJ wiki」で公開されています:
      https://github.com/Amber-MD/cpptraj/wiki
Updateで、以下の機能が公開予定
  • 「Adaptively-biased MD」が調整され機能の向上
  • CPUでのGBのパフォーマンスと並列化効率が向上
  • CPUでのPMEのパフォーマンスと並列化効率が向上
  • GPUで熱力学的積分(Thermodynamic integration)法と自由エネルギー摂動法(FEP)サポート